自動車が、一家に一台と言われる時代はもう終わり、今や家族のそれぞれの成員が一台ずつ自動車を所有するような時代となりました。最近は若者の自動車離れというようなことも叫ばれているようですが、それは都市部の、しかも趣味で車を所有しているような層に限ってのことでしょう。現実問題として、地方都市在住のわたしの周囲では、公共交通手段も中途半端であり、毎日の通勤や家事に、自家用車はやはり欠かせない存在となっている状態です。
もちろん、会社や商店、病院などのほうも、大きな駐車場を準備しています。このように、いわゆるクルマ好きの人たちだけではなく、交通手段として不可欠であるという理由で自動車を所有している人たちが非常に多くなっているのが現在のクルマ社会の特徴でしょう。とはいえ、どのような理由で車に乗っている人にとっても、自動車の老朽化、故障、走行距離の増加、あるいは不幸にして事故に遭って損壊してしまう、などのさまざまな理由で愛車とのお別れはいつかやってくるものです。その時になって、どのように処理するのが賢いのか、ふと考えることもあるでしょう。クルマ好きの人がまだまだ乗れる車を乗り飽きたからといって手放す場合、売却して代金を次の自動車購入の足しにするという方法は容易に思い至ることでしょうが、そうでない場合、とくに車がすでに古くなっていたり一部故障していたりする場合、あるいは使い切って乗り捨てるといった感覚で長年乗ってきた場合などは、一般に廃車にするものだという意識が先に立つかもしれません。
しかし、どのような場合であっても、安易に売却してしまったり、ましてや安易に廃車にしてしまったりするのは、実際には大変な損失と言わざるをえないのです。なぜでしょうか。なぜなら、じつはもっとトクをする良い方法があるからです。その方法とは、「自動車一括査定」と呼ばれる方法です。いったいどのようなしくみになっているのか、どのように利用すればいいのか、これからの記事でご紹介していきましょう。